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会社にメリットをもたらすのは帰属意識よりもエンゲージメント?その違いについても解説します。

帰属意識とエンゲージメントの違い

帰属意識とエンゲージメントは、どちらも組織やコミュニティにおける個人の関わりを示す概念ですが、異なる側面を持ちます。

一番大きな違いはそれぞれのもつベクトルの向きになります。

帰属意識は、個人がその組織やコミュニティの一員であると感じ、自分のアイデンティティと組織が結びついている感覚を指します。

つまり、企業・組織に対する愛着や居心地の良さを感じている状態も帰属意識が高いということになり、これは従業員から会社への一方通行のものになります。

一方、エンゲージメントは、個人が組織やその活動に対して積極的に関わり、貢献する意欲を示すものです。

企業・組織の業績に貢献しようという動機がセットになるため、業績との連動性が高く、これは従業員から会社だけでなく、会社から従業員という双方向のものになります。

つまり、帰属意識が「ここにいることが自分にとって大切だ」と感じる心のつながりであるのに対し、エンゲージメントは「ここで頑張りたい」と行動に表れる意欲と言えます。

この二つは相互に関連しており、帰属意識が高いとエンゲージメントも高まりやすくなると言えます。

まずはそれぞれについて、もう少し掘り下げて見ていきましょう。

帰属意識とは?

帰属意識とは、個人が特定の組織やグループに対して、自分がその一員であるという感覚や連帯感を持つことを指します。

この感覚は、組織の価値観や目標を共有し、自分のアイデンティティとその組織を結びつける要因となります。

帰属意識が高い人は、その組織に対して強い愛着を感じ、他のメンバーとのつながりを大切にする傾向があります。

結果として、組織内での協力やコミュニケーションが円滑になり、組織全体の結束力が高まる効果も期待できます。

エンゲージメントとは?

エンゲージメントとは、個人が組織やその活動に対して積極的に関与し、意欲的に貢献しようとする姿勢や意欲を指します。

エンゲージメントが高い人は、仕事や組織の目標に対して深い関心を持ち、自発的に行動し、成果を上げるために努力します。

これには、仕事に対する情熱や満足感が伴い、組織の成功に対する責任感や達成感が強く影響します。

また、エンゲージメントは従業員のパフォーマンスや組織の業績に直接関係しており、組織の成長や持続的な成功に不可欠な要素とされています。

エンゲージメントが注目されている理由

エンゲージメントが注目される理由は、現代の組織においてその重要性がますます認識されているからです。

まず、エンゲージメントが高い従業員は、仕事に対するモチベーションが高く、業務に積極的に取り組むため、結果的に生産性や業績が向上することが期待されます。

さらに、エンゲージメントが高いと、従業員の離職率が低下し、組織への忠誠心が高まります。

昨今、テレワークの増加や終身雇用で会社依存のキャリア形成から、個人の自律したキャリア形成への変化が求められ、組織と個人の関係性である帰属意識を見直すことが必要になりつつある背景により、エンゲージメントという考え方が注目され始めました。

長期的に見て人材の定着率が向上し、採用や教育にかかるコストの削減につながります。

また、エンゲージメントは職場の雰囲気や文化にも影響を与えます。

エンゲージメントが高い従業員は、ポジティブな影響を周囲に与え、チーム全体の士気を高める効果があります。

これにより、協力的で創造的な職場環境が生まれ、組織全体のパフォーマンスが向上します。

加えて、現代のビジネス環境は競争が激しく、組織が持続的に成功するためには、従業員のエンゲージメントが不可欠です。

エンゲージメントの高い組織は、変化に迅速に対応し、イノベーションを推進できる柔軟性を持っています。

このような理由から、多くの企業がエンゲージメント向上のための施策を重視し、その効果を最大限に引き出すための取り組みを強化しています。

エンゲージメントが高いことのメリット

エンゲージメントが高いということは、会社に貢献したいという思いが強いということになるというのはここまででご理解頂けましたか?

それでは、このような気持ちの社員が多いということは、様々なメリットがあるように思いますが、そのメリットについて、いくつか代表的なものを確認していきましょう。

企業に高収益をもたらす

エンゲージメントが高い従業員は、企業に高収益をもたらす重要な要素です。

まず、彼らは仕事に対して強いモチベーションを持ち、自発的に効率的かつ効果的に業務を遂行するため、生産性が向上します。

さらに、エンゲージメントが高い従業員は顧客との関係を大切にし、質の高いサービスや製品提供に努めるため、顧客満足度が向上し、結果として顧客のリピート率が増加します。

これらの要因が相互に作用し、企業の収益性を向上させる結果につながります。

離職率が低下する

エンゲージメントが高い従業員は、組織や仕事に対する強い愛着と責任感を持っているため、離職率が低下します。

彼らは職場の目標や価値観に共感し、自分の貢献が認められていると感じるため、仕事に対する満足度が高くなります。

このような環境では、従業員は長期的に働き続けたいという意欲が強まり、退職を考えることが少なくなります。

結果として、企業は優秀な人材を長期間維持でき、人材採用や研修にかかるコストを削減できるだけでなく、経験豊富な従業員の継続的な貢献により、組織全体の安定性とパフォーマンスも向上します。

生産性がアップする

エンゲージメントが高い従業員は、仕事に対する強い意欲と情熱を持ち、自ら進んで業務に取り組むため、生産性が向上します。

彼らは自分の役割や目標を明確に理解し、組織の成功に貢献したいという強い意志を持っているため、効率よく仕事を進めます。

また、エンゲージメントが高いと、チーム内での協力やコミュニケーションが活発になり、業務の質が向上しやすくなります。

この結果、全体的な業務効率が向上し、組織の成果が増加します。

さらに、彼らはイノベーションを促進し、問題解決にも積極的に取り組むため、長期的に見ても持続的な生産性向上が期待できます。

エンゲージメントの高め方

エンゲージメントを高めるためには、組織として従業員が仕事に対してやりがいや満足感を感じられる環境を整えることが重要です。

以下に具体的な方法をいくつか挙げます。

まず初めに、従業員の声に耳を傾けることが大切です。

定期的にフィードバックを収集し、彼らの意見や提案を尊重し、必要に応じて実際に反映させることで、従業員は自分が組織に貢献できていると感じ、エンゲージメントが向上します。

次に、明確な目標設定とその達成に向けたサポートを行うことも重要です。

従業員が自分の役割や目標を理解し、それに向かって努力できるようにすることで、仕事に対する意欲が高まります。

適切なトレーニングやリソースの提供も、その目標達成をサポートする重要な要素です。

また、認知と報酬の仕組みを整えることも効果的です。

成果を上げた従業員を公に認め、報酬を与えることで、努力が評価されることを実感し、さらなる貢献を促進します。

これにより、従業員は自分の仕事に対して誇りを持ち、モチベーションが高まります。

さらに、キャリアの成長やスキルアップの機会を提供することもエンゲージメントを高める重要な手段です。

従業員が自己成長を実感できる環境は、長期的な関与を促進します。

リーダーシップ研修や新しいプロジェクトへの挑戦機会などを提供することで、従業員は自己実現を図りやすくなります。

最後に、職場の人間関係を良好に保つこともエンゲージメント向上には欠かせません。

チームビルディングやコミュニケーションの促進を通じて、職場の信頼関係を強化することは、従業員が安心して働ける環境づくりにつながります。

これらの方法を組み合わせることで、組織全体のエンゲージメントを効果的に高めることが可能です。

帰属意識の高め方

それでは、帰属意識の高め方についても見ていきましょう。

帰属意識を高めるためには、従業員が自分を組織の一員と感じられるような環境を整えることが重要です。

まず、組織のビジョンや価値観を明確にし、それを共有することが基本です。

従業員が組織の目的や目標を理解し、自分の役割がその達成にどのように貢献しているかを認識できれば、帰属意識が強化されます。

次に、オープンで透明性のあるコミュニケーションが重要です。

定期的なミーティングや情報共有の場を設けることで、従業員は組織の現状や方向性を把握しやすくなります。

また、従業員の意見や提案を積極的に取り入れる姿勢を示すことで、彼らが組織の発展に貢献できると感じ、自分の存在が重要であると認識できます。

さらに、組織内でのチームワークや連帯感を育むための活動も効果的です。

例えば、チームビルディングのイベントや共同プロジェクトを通じて、従業員同士の関係を深めることで、仲間意識や共感が生まれ、帰属意識が高まります。

また、リーダーや上司が従業員個々の努力や成果を認め、感謝の意を示すことも、従業員が組織に対してポジティブな感情を抱く一因となります。

職場環境の整備も忘れてはなりません。

快適で働きやすい環境を提供することは、従業員が安心して業務に集中できる基盤を作り、組織に対する愛着を強化します。

最後に、キャリアパスの明確化や成長機会の提供も重要です。

従業員が自己成長を組織内で実現できると感じることで、長期的にその組織にとどまりたいという意欲が高まります。

これらの要素を総合的に整備することで、従業員の帰属意識を高め、組織全体の結束力を強化することができます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

エンゲージメントに注目し、向上させることは、会社にとって、様々なメリットがあり、様々な対策を打つ企業が増えてきました。

今いる大事な従業員のエンゲージメントを向上させることで、従業員にとっても、会社にとっても、相互にメリットのある環境を作りましょう。

元記事発行日:2024年8月20日、最終更新日:2024年8月23日